|
今度はハイアーチな足です。
踵の骨は外側に傾きます。ちょうど外踝をアウトサイド側に押し出しつま先を内側にひねった形をしています。舟状骨が内側にせり出す事はまれですのでインサイド側の問題は余りありません。
体重が第五趾(小指)側に集中しますので、痛みや痺れが良く出ます。アーチが強いため足長が短くなる割りに甲が高くボリュームが出ますので調整やサイズの設定が難しいでのです。
扁平足とはまったく逆に歪んでいるのですがお互い第五趾(小指)が痛むのは面白い現象だと思います。(メカニズムは違いますが)また、カントの面でも膝が内側に回るのも同様です。
|
内反の足、特に左の踵の内反が強く、体全体が左へ傾いている。下肢の写真だけ見てもそれが見える。ブーツを履いている感覚は、外側のエッヂに強く乗っている。
|
両足均等なウェイトの感覚で直立の姿勢。赤いラインを引かなくても左に傾いているのが見える。
|
上のスタンスのまま前傾をしてもらう。左膝が激しく外を向く。
|
上の写真と同様。両足に均等に加重しながら直立の姿勢。やはり左に傾く。
|
そのまま前傾姿勢。踵を内側にひねると膝は内に移動するが、かなり不自然だと言う。
|
インソールかたどりの図。だいぶ左右のバランスが整っている。特に左の踵は外反の足の動きの要素を強調し、内反から外反に導くようにインソールのかたどりをする。当然ブーツのシェルにも、踵部の外反の動きの要素を取り入れチューンする。結果は両足揃うことになる。
|
ハイアーチな足の軸線のずれはトップが内側に向きますので、アンギュレーションが強く出ます。
スキーのトップはプルーク状になります。不正地などでよくトップが重なります。ターン始動期にはターンの軌道より外足のトップが内側に回り込んでくるような感じがします。足の接地面積が少ないので土踏まず周辺の踏分(切り換え)がしにくく踵の踏みにくい感じがします。
前傾過多や後傾が多いようです。拇指球で強く踏むとスキーはクルリと回ってしまう感じがします。”回りすぎる感じなら回らない扁平足よりいいじゃない?”とよく言いますが時代がカービィングですので回り過ぎないように操作して滑るのは難しいのです。
|
どうやって調整?ハイアーチ!
|
カスタムインソールとシェルの加工を併用して調整します。インソールはカタドリの時に内反と膝の向きを補正しながら行います。もちろんウィンドラス+バキューム成型+ブロック加工です。
イメージ的に表現すれば、拇指球を下げつま先を外側に向けます。踵も外側に傾かないようにサポートをします。トリッシャムでの製法が多くなりつつあります。
|
内反の足のインソール。外反のパターンとは異なり、縦アーチ部にはしなやかなアーチフレックスを必要とする。ブロック材の硬さも異なる。
|